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米市場、信用不安収まらず 金融株下落、懸念払拭に躍起―米銀破綻

2023年03月14日16時10分

米ニューヨーク証券取引所近くにあるウォール街の表示=ニューヨーク(EPA時事)

米ニューヨーク証券取引所近くにあるウォール街の表示=ニューヨーク(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】シリコンバレーバンク(SVB)など米国の中堅銀行2行の破綻に伴う信用不安が収まらず、13日のニューヨーク金融市場では、金融株の大幅下落が続いた。特に地方銀行株の下げがきつく、カリフォルニア州の中堅地銀ファースト・リパブリック銀行が6割超、地銀持ち株会社ウエスタン・アライアンスも5割近く急落した。各行は経営への懸念払拭(ふっしょく)に躍起になっている。

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 ファースト・リパブリックは13日、他行などから計700億ドル(約9兆3000億円)の融資枠を確保したと発表し、潤沢な資金があると強調した。ウエスタン・アライアンスは「預金流出は緩やかになっている」と説明し、市場に冷静な対応を求めた。
 米連邦準備制度理事会(FRB)などは前日、破綻2行の預金を全額保護し、銀行向けの新たな資金供給の仕組みを発表。一方で「投資家は保護しない」(バイデン米大統領)との姿勢も明確にした。市場では「金融システムのリスクを示すものではない」(英調査会社)と冷静な見方もあるが、破綻が続けば投資家の損失は必至で、疑心暗鬼が広がっている。
 リスク回避姿勢を強めた投資家は、相対的に安全資産とされる債券市場に殺到し、米国債価格の上昇と利回りの低下を招いた。長期金利の指標となる10年債の利回りは一時3.4%台と、約1カ月半ぶりの低水準となった。2年債も一時4%を下回り、昨年9月以来の水準に低下した。安全資産として、金に対する需要も高まり、ニューヨーク市場の金先物相場は13日に約1カ月半ぶりの高値となった。

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