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豪、30年代に原潜最大5隻配備 次世代型も共同開発―AUKUS、中国抑止目指す

2023年03月14日14時31分

13日、米西部カリフォルニア州サンディエゴで共同記者会見に臨むオーストラリアのアルバニージー首相(左)、バイデン米大統領(中央)、スナク英首相(AFP時事)

13日、米西部カリフォルニア州サンディエゴで共同記者会見に臨むオーストラリアのアルバニージー首相(左)、バイデン米大統領(中央)、スナク英首相(AFP時事)

  • 13日、米西部カリフォルニア州サンディエゴで、会談するオーストラリアのアルバニージー首相(左)、バイデン米大統領(中央)、スナク英首相(AFP時事)
  • 米バージニア級原潜=2009年11月、大西洋(AFP時事)
  • 英アスチュート級原潜=2015年8月、スコットランド・クライド海軍基地(英国防省提供)(EPA時事)

 【ワシントン時事】米国と英国、オーストラリアの3カ国首脳は13日、米西部サンディエゴで会談し、3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」による豪州の原子力潜水艦導入計画で合意したと発表した。豪州は2030年代前半に米バージニア級原潜を最大5隻購入して配備し、40年代前半には3カ国で新たに共同開発する次世代原潜を就役させる。

対中「力の空白」防ぐ 豪、原潜配備で重荷

 中国の覇権主義的な行動が強まる中、米英豪はインド太平洋地域での抑止力強化に乗り出す。バイデン米大統領は会談後の演説で「国際情勢が急速に変化する中、インド太平洋の安定性を高めるのが最優先の目的だ」と強調した。
 原潜技術は高度な軍事機密で、米国による技術供与は1950年代に英国に行って以来、豪州が2件目となる。原潜は原子炉を動力とし、通常型潜水艦よりも航続距離が長いのが特長だ。
 発表によると、豪州の原潜導入は3段階で行う。第1段階で米英両軍の原潜が豪州への寄港を増やして訓練などを行うほか、27年にも巡回駐留を始める。第2段階で米原潜を購入・配備し、第3段階で次世代原潜を共同開発する。
 共同開発する原潜は英国が設計し、米国が最先端技術を提供する。英軍と豪軍の主力潜水艦となり、英豪がそれぞれ自国生産する。米国は核兵器を搭載可能な次世代原潜を独自開発中だが、部品などは共通化する見通しだ。
 アルバニージー豪首相は「豪州の歴史上最大の国防投資だ」と指摘。スナク英首相も「今後数十年間、われわれの海を自由で開かれ、繁栄したものに保つことができる」と述べた。

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