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教訓継承、復興願う 「温かい古里取り戻せる」―各地で追悼式・東日本大震災12年

2023年03月11日20時36分

福島県主催の追悼復興祈念式で「若者のことば」を発表する県立会津高校2年の林文子さん(左)ら=11日午後、福島市

福島県主催の追悼復興祈念式で「若者のことば」を発表する県立会津高校2年の林文子さん(左)ら=11日午後、福島市

  • 福島県主催の追悼復興祈念式で献花する岸田文雄首相=11日午後、福島市
  • 岩手県・釜石市合同追悼式で追悼の言葉を述べる遺族代表の佐々木淳子さん=11日午後、岩手県釜石市(代表撮影)
  • 追悼式で式辞を述べる宮城県石巻市の斎藤正美市長=11日午後、同市

 東日本大震災から12年を迎えた11日、福島、岩手、宮城3県で追悼式が行われた。地震発生時刻の午後2時46分に黙とうがささげられ、参加者らは教訓の継承を誓い、さらなる復興を願った。政府主催の追悼式は震災10年を最後に終了。岸田文雄首相は2年連続で福島県主催の式典に参列し、献花した。

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 福島市で営まれた追悼復興祈念式には、内堀雅雄知事や遺族ら324人が出席した。4年ぶりに各国の駐日大使ら県外関係者も招待され、内堀知事は「復興に向けた思いがある限り、温かい古里の姿を取り戻せる日が来る。私たちはこれからも全力で挑戦を続ける」と語った。若者代表として、県立会津高校2年の3人がスピーチ。震災後に会津若松市に移り住んだ林文子さん(17)は「実際に体験していないからこそ、過去の福島、今の福島を知って向き合いたい」と力を込めた。
 岸田首相は政府を代表しあいさつ。「原子力災害からの復興は、中長期的な対応が必要」と述べ、「引き続き、東北の復興に全力を尽くす。貴重な教訓を風化させることなく後世に継承し、災害に強い国づくりを進めていくことはわれわれの責務だ」と強調した。
 岩手県釜石市では、県と市が合同で式典を実施。渡辺博道復興相や遺族ら250人が参列した。津波で両親を亡くした遺族代表の佐々木淳子さん(67)は「災害弱者である高齢者や障害者の対応など課題は多く、教訓を伝える重みは増している」と指摘。「未来の命を守るために、『備える』『逃げる』『戻らない』『語り継ぐ』を継承していく」と決意を示した。
 震災関連死を含め3500人以上が犠牲となった宮城県石巻市では、市主催の追悼式が営まれ、約80人が参列した。斎藤正美市長は「(震災の教訓が)今後の防災の取り組みに生かされ、あらゆる災害から人々の命が守られることを切に願う」と述べた。

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