米SVB傘下行が経営破綻 預金流出、金融危機後で最大
2023年03月11日05時43分
【ニューヨーク時事】IT企業やベンチャー企業を主要顧客とする米SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレーバンクが10日、経営破綻した。米連邦預金保険公社(FDIC)は同行を管理下に置き、預金を保護する措置を取った。保有する債券などの売却損を出したことで財務不安が高まり、預金流出が続いていた。
同行は総資産2090億ドル(約28兆円)の全米16位の中堅銀行。米メディアによると、2008年のリーマン・ショック後の銀行破綻ケースとしては最大規模。
同行では金融環境の悪化により、資金調達が困難になったベンチャー企業などから預金引き出しが増加。今週に入り、保有する債券など210億ドルを売却し、18億ドルの損失を計上すると発表していた。資本増強を計画したが断念。大手行への身売りも検討したが、交渉がまとまらなかったもようだ。