ロシアがモルドバ政権転覆計画 米が指摘、警戒呼び掛け
2023年03月11日05時11分
【ワシントン時事】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は10日の記者会見で、ロシアがモルドバの政権を転覆させようとしていると明らかにした。モルドバはウクライナに隣接する旧ソ連構成国で、国内に親ロシア派支配地域を抱えており、米国は警戒を呼び掛けている。
モルドバを巡っては、親欧米派のサンドゥ大統領が同様の主張をしており、ロシア側はこれを否定していた。カービー氏は、米情報機関が独自に収集した情報に基づくものだと説明した。
カービー氏は「ロシアはモルドバ政府を弱体化させようとしており、親ロ派政権の樹立が最終的な目的だ」と強調。具体的な計画として「ロシアの情報機関とつながりのある関係者がモルドバで抗議活動を起こし、それを利用する形で反乱をでっち上げようとしている」と述べたほか、「別のロシア関係者らがモルドバでの抗議活動の訓練を行うことも予想される」とも語った。