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審議1回で立法可能に 習指導部、有事想定か―中国全人代

2023年03月10日07時09分

中国の習近平国家主席=6日、北京(EPA時事)

中国の習近平国家主席=6日、北京(EPA時事)

 【北京時事】中国で開会中の全国人民代表大会(全人代)で、法律制定の手続きなどを定めた「立法法」改正案の審議が行われている。改正により、緊急時には1回の審議で立法が可能になる。米国との対立が深まる中、習近平指導部は台湾統一を目指す方針を明確にしており、有事も想定し迅速に法整備を行える体制を整える狙いがあるもようだ。全人代閉幕日の13日に同法改正案の採決が行われ、可決・成立する見込み。

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 中国の法律は一般的に、約2カ月に1回開かれる全人代常務委員会で審議、採決される。これまでは3回の審議を原則とする一方、委員の意見が比較的一致していたり、部分的な改正案だったりする場合は、1、2回の審議で採決することを認めていた。
 改正案は「緊急の状況下では1回の審議で採決できる」と明記した。常務委は2020年、香港の統制を強化する香港国家安全維持法(国安法)を、半月に2回の審議を行い採決した。法改正後、スピード採決する例が増える可能性がある。
 立法法は2000年に制定され、改正は8年ぶり。もともと明記されていた「毛沢東思想」と「トウ小平理論」に加え、習国家主席を含む歴代指導者の思想を導きとすることも盛り込んだ。全人代常務委員会の王晨副委員長は今回の改正について「立法活動に対する共産党の全面的指導を強化する」目的があると説明している。

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