ウクライナ、関与否定 捜査当局が船舶捜索―ガス輸送管爆発
2023年03月08日22時06分
【ベルリン時事】ロシア産天然ガスを欧州に送る海底パイプライン「ノルドストリーム」で昨年発生した爆発について、ウクライナのレズニコフ国防相は8日、「われわれとは無関係だ」と関与を否定した。米紙ニューヨーク・タイムズは7日に親ウクライナ派の集団による破壊工作だったと示唆する情報があるとの米当局者の話を伝えていた。
一方、DPA通信によると、調査に当たっているドイツ捜査当局は8日、爆発物を運んだとみられる船舶を今年1月に捜索していたことを明らかにした。実行犯の身元や動機は捜査中としている。
独週刊紙ツァイトなどは捜査関係者の話として、この船舶をチャーターしたのは、ポーランドに拠点を置くウクライナ人が所有する会社だったと報道。潜水士や医師など国籍不明の男女6人が乗っていたとみられている。船舶の捜索で、爆発物の痕跡が見つかったという。
ロシアのプーチン大統領に敵対する勢力が背後にあるとの見方が浮上している一方、ウクライナによる破壊工作だと偽装した「偽旗作戦」の可能性もあり、捜査は慎重に進められている。ノルドストリームはバルト海に敷設され、昨年9月に爆発を受けて一部損傷した。