松本総務相「全て行政文書」 放送法内部資料、午後公表へ
2023年03月07日12時37分
松本剛明総務相は7日の閣議後記者会見で、放送法が定めた番組の政治的公平性の解釈を巡る首相官邸と同省とのやりとりを記した内部文書とされる資料について、「全て総務省の行政文書であることが確認できた」と明らかにした。同日午後に文書を公表する。
資料は約80枚で、放送法の解釈を巡り、安倍政権が総務省に圧力をかけたとされる経緯が記されている。立憲民主党の小西洋之参院議員が2日、総務省職員から提供を受けたとして公表。政府は「精査が必要」として行政文書か明言せず、岸田文雄首相も「正確性や正当性が定かでない」と述べるにとどめていた。
松本氏は「総務省が取得または作成したと判断できる」として、行政文書であると結論付けた。ただし、「記載内容の正確性が確認できないもの、作成の経緯が判明しないものがある」とも語った。
自らの発言が含まれた文書を「捏造(ねつぞう)」と批判し、捏造でなければ議員辞職する考えを示していた高市早苗経済安全保障担当相は7日の会見で「内容が不正確」と改めて指摘。「辞職を迫るのであれば完全に正確なものであることを相手(小西氏)も立証しなければならない」と主張した。
立民は7日の参院予算委員会理事会で、「行政文書である以上、正確性は確保されているはずだ」と政府の説明に反発。小西氏はツイッターで「首相は放送法解釈の改変プロセスの違法性を認め、解釈を撤回する必要がある。高市氏は速やかに議員を辞職すべきだ」と訴えた。