事件3日前にメッセージグループ 「シュガー」「夜空」名乗る人物参加―狛江の90歳女性強殺
2023年03月03日08時04分
東京都狛江市の民家で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件で、逃走に使われたレンタカーから見つかった携帯電話に事件3日前、「高齢女性案件」というタイトルで、メッセージをやりとりするためのグループが作成されていたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。
グループには指示役の人物も参加していたとみられ、警視庁調布署捜査本部は「闇バイト」を通じ集まった実行役らに指示を出す目的で作成されたとみて調べる。
捜査関係者によると、レンタカーは事件翌日の1月20日午後、足立区で発見された。後部座席から押収された携帯電話を解析したところ、事件3日前の同16日、秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」の中に、「高齢女性案件」というタイトルのグループチャットが作成されていた。
「シュガー」「ヒロ」「夜空」などと名乗る複数の人物が参加しており、いずれも実行役らのコードネームとみられるという。
レンタカーは事件後、大塩さん宅付近から逃走。実行役として逮捕された永田陸人容疑者(21)や大学生の男(19)らが乗っていたとみられ、車内からは携帯電話のほか、強奪品の高級腕時計や大学生の学生証なども見つかった。
永田容疑者や大学生ら5人は1月19日昼ごろ、大塩さんを暴行して殺害し、高級腕時計を奪ったなどとして逮捕された。
警視庁は別の特殊詐欺事件を巡り、フィリピンから強制送還された渡辺優樹容疑者(38)ら4人を窃盗容疑で逮捕。この中に狛江の事件の指示役がいるとみている。