109人に脱税指南か ウェブ会社代表を告発―東京国税局
2023年03月01日12時10分
19都道府県の給与所得者計109人に所得税の不正還付を指南し、計約4300万円を脱税したとして、東京国税局がウェブサイト企画運営「合同会社プルスウルトラ」(東京都新宿区)の古関陽介代表(36)を所得税法違反容疑で東京地検に告発したことが1日、関係者への取材で分かった。指南した相手にはソフトバンクの社員やフリーアナウンサーらも含まれていたという。
関係者によると、古関代表は「正社員の人が受け取れる還付金」をうたい文句に、無料通信アプリ「LINE」などを利用して給与所得者を勧誘。事業で損失が出たように装って、所得から差し引く還付申告書を作成し、税務署へ提出させていた。申告した損失額は2021年分までの7年間で計約7億2900万円に上った。
LINEで指南相手に「真実を反映しない申告書である部分はございますので」などと説明。1人1年分の申告で5万円の手数料も受領し、少なくとも計約2500万円を得たとみられる。
国税当局は不正還付を申告した109人に対しても順次、追徴課税する方針。