イランの高濃縮ウラン確認 兵器級に近い83.7%―IAEA
2023年03月01日07時50分
【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)が最新の報告書で、イラン中部フォルドゥの地下核施設で濃縮度83.7%の高濃縮ウランを特定したと説明していることが28日、明らかになった。AFP通信などが報告書の内容を報じた。イラン側はIAEAに「(60%への)濃縮過程で意図しない変動が起きたかもしれない」と釈明しているという。
イランは核合意の上限である3.67%を大きく逸脱する濃縮度60%のウラン製造を続けている。濃縮度が90%に達すると核兵器に転用可能とされる。
IAEAは原因を巡り、イラン側と協議を続けているという。イランのアブドラヒアン外相は27日、IAEAのグロッシ事務局長が「近日中」にテヘランを訪問すると述べており、突っ込んだやりとりが交わされる可能性がある。