国防費捻出のため祝日廃止 ウクライナ侵攻受け増額―デンマーク
2023年03月01日07時49分
【ロンドン時事】デンマークからの報道によると、同国国会は28日、ロシアのウクライナ侵攻を受けて増額する国防費の財源を捻出するため、祝日を1日廃止する法案を賛成多数で可決した。廃止を巡っては反対論も強く、デモが起きていた。
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デンマーク政府は、従来の計画を3年前倒しして2030年までに国防費を国内総生産(GDP)比2%に引き上げることを目指している。祝日廃止により労働時間が増えることで税収などが伸び、30億クローネ(約580億円)の歳入増になるという。
廃止されるのは、復活祭後4番目の金曜日に当たる「祈とう日」で、17世紀から続くキリスト教の祝日。昨年12月に発足したフレデリクセン首相率いる大連立政権が、祝日廃止の方針を打ち出して以来、労働組合などが抗議行動を続けていた。