超党派で激しい中国批判 活動家の妨害行為も―米下院特別委が初の公聴会
2023年03月01日11時52分
【ワシントン時事】米下院が対中問題を集中的に扱うため新設した「米国と中国共産党の戦略的競争に関する特別委員会」は28日、初の公聴会を開いた。民主、共和両党の議員が中国を「脅威」と位置付け、中国の人権侵害や知的財産・個人情報の窃取、軍備拡大などに関して激しい批判を展開した。
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米国民の対中警戒感の高まりを意識し、公聴会はテレビ中継され、夜の高視聴率帯(プライムタイム)に開会。共和党のギャラガー委員長は冒頭、文化大革命や天安門事件をまとめた映像を流し、「脅威」の印象付けを図った。民主党のクリシュナモルシ委員は「中国との戦争は望まないが、『侵略』を抑止しなければならない」と述べた。
トランプ前政権のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)やポッティンジャー大統領副補佐官(同)、中国の人権活動家らが証言。ポッティンジャー氏は中国について、建設的で責任感ある国家だという認識は「誤り」で、自国主導の新秩序を形成しようとしていると主張した。
マクマスター氏の証言時には、親中派とみられる活動家が乱入し、「中国は敵ではない」と書いたプラカードを掲げて妨害する騒ぎもあった。