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南部のロシア占領地にくさび 反攻の目標説明―ウクライナ高官

2023年02月27日13時33分

【図解】ウクライナ

【図解】ウクライナ

 ウクライナ国防省情報総局高官は、同国が計画するロシア軍への反転攻勢について「(占領されている)クリミア半島とロシア本土の間の南部戦線にくさびを打ち込む」試みが戦略的目標の一つだと指摘した。ドイツのメディアに語った内容を、独放送局ドイチェ・ウェレ(ロシア語版)が26日に伝えた。

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 ロシアのプーチン政権はウクライナ侵攻で、東・南部を占領して昨年9月末に一方的に「併合」を宣言。本土からクリミア半島の付け根までが地続きとなった。
 情報総局高官が説明した戦略は、反転攻勢で「陸の回廊」を寸断し、クリミア半島や南部ヘルソン州などのロシア軍を孤立させることを指す。ただ、ロシア軍もこのシナリオを警戒。陸の回廊に沿って塹壕(ざんごう)や「竜の歯」と呼ばれる戦車用の障害物を構築しており、反転攻勢が計画通り進むかは不透明だ。
 情報総局高官は「今春には反転攻勢の準備が整うだろう」と発言。ただ、具体的なタイミングは、西側諸国の主力戦車や長距離兵器の供与など、さまざまな要素に左右されると述べた。反転攻勢の最終目標は「クリミア半島を含む占領地全域の解放だ」とも強調した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、通信アプリ「テレグラム」で、ロシアによる2014年のクリミア半島介入を回想。この中で「9年前、武力行使はクリミア半島から始まった。われわれはクリミア半島を奪還し、平和を回復させる」と宣言した。26日は20年以降、ウクライナで「ロシアによるクリミア半島占領に抵抗する日」に制定されている。

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