ウクライナ侵攻1年の夜、プーチン氏と長電話? 「盟友」ベラルーシ大統領明かす
2023年02月26日20時31分
ベラルーシのルカシェンコ大統領は25日、ロシアのウクライナ侵攻開始から丸1年に当たる24日夜にロシアのプーチン大統領と「話し込んだ」と記者団に明らかにした。訪ロしたという発表はなく、事実なら電話会談とみられる。ロシア大統領府は一切公表しておらず、プーチン氏が個人的に話を聞いてほしかった可能性もある。
ルカシェンコ氏は「何を隠そう、昨晩は長時間(プーチン氏と)さまざまなテーマについて話した」「われわれの関係は、いつもこんな感じだ」と披露。ただ、詳細には触れなかった。
節目の24日、ウクライナのゼレンスキー大統領が首都キーウ(キエフ)で記者会見する一方、プーチン氏は国民向け演説などを行わなかった。その背景について、米シンクタンクの戦争研究所は「ロシアが目標達成に失敗し、昨年7月以降は目立った領土獲得がないことと関連しているようだ」と分析する。
プーチン氏にとってルカシェンコ氏は、侵攻を支持するだけでなく「戦争協力」までしてくれる数少ない盟友。17日もモスクワ郊外の公邸に招いた。その際の会談では「わざわざ来てくれてありがとう」(プーチン氏)、「まるで私が(招待を)断るみたいな言い方だね」(ルカシェンコ氏)と、息の合ったやりとりを見せている。
ルカシェンコ氏は2020年8月、大統領選を巡る抗議デモで窮地に陥ったが、プーチン氏の後ろ盾で権力を維持。以来、それまでにも増して頻繁にロシアを訪れるようになり、独立系メディア「メドゥーザ」によると、17日を含め少なくとも14回に上る。
両国関係を巡っては最近、内外のジャーナリストが「ロシアは30年までにベラルーシを完全に管理下に置こうとしている」とする内部文書の存在を伝えた。ルカシェンコ氏は25日、記者団に見解を問われると「偽情報」と一蹴した。