G20、世銀改革に本腰 途上国支援の役割強化―米、主導権狙う
2023年02月24日18時57分
【ベンガルール時事】先進国と途上国が参加する20カ国・地域(G20)は24日、世界銀行の役割を強化する方針で一致した。最大出資国の米国は次期総裁候補をいち早く提示。影響力を強める中国への対抗を念頭に、戦後の国際金融秩序を支えた世銀の改革を主導する考えだ。
途上国の貧困削減や開発支援を担う世銀は、債務問題や新型コロナウイルス禍への対応など責務が拡大している。こうした中、気候変動対策に取り組む姿勢が厳しく批判されていたマルパス現総裁が15日、任期途中で辞任する意向を示した。
G20議長国インドのモディ首相はこの日、同国南部ベンガルールで本格討議に入った財務相・中央銀行総裁会議にビデオメッセージを寄せ、「国際金融機関の信頼は失墜した」と危機感を表明。世銀改革の必要性を強く訴えた。