中国のロシア支援「深刻な懸念」　厳しい代償を警告―米財務長官

　【ベンガルール（インド）時事】イエレン米財務長官は２３日、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する中国の支援に「深刻な懸念」を表明した。ロシアの制裁逃れを手助けした中国政府や国有企業に代償を負わせると警告。侵攻１年の節目に、第三国の違反行為にも厳しい姿勢で臨むと宣言した。

兵器供与の情報開示検討か　中国の対ロシア支援巡り―米政権

　イエレン氏は、インド南部ベンガルールで２５日まで開かれる２０カ国・地域（Ｇ２０）財務相・中央銀行総裁会議に合わせて記者会見し、ロシアの友好国である中国について「ロシアへの物資提供や制裁回避を促す行為に非常に深刻な懸念を抱いている」と強調。関与した中国企業も「厳しい結果に直面する」と語った。
　米中関係は２月に入り、米本土上空を飛行した中国の偵察気球を巡って一段と悪化。経済問題に関する２国間の対話も途絶えている。イエレン氏は自身の訪中計画が実現するか分からないとしながらも、「適切な時期に議論を再開すると信じている」と述べた。