米韓、核想定の机上演習 対北朝鮮で抑止強化
2023年02月23日16時38分
【ソウル、ワシントン時事】米国と韓国の国防当局は22日、北朝鮮の核使用を想定した合同机上演習をワシントン近郊の米国防総省で行った。米国の核を含む戦力で韓国を守る「拡大抑止」の強化が狙い。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮は、演習を口実に再び挑発行為に出る可能性もある。
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韓国国防省によると、演習には米韓の国防当局の幹部らが参加し、危機管理や軍事的対応を検討した。実施は今回が8回目で2021年9月以来。米韓は3月中旬、11日間連続の合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾)」も予定する。
北朝鮮は主に韓国への攻撃を想定した戦術核兵器の大量生産を目標に掲げ、7回目の核実験の準備を完了したとされる。18日に米国全土を射程に収める可能性のある大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、20日には短距離弾道ミサイル2発を撃った。
米国防総省の当局者は22日の記者会見で、北朝鮮が地域を不安定化していると批判。日米韓が日本海で22日に行った弾道ミサイル対処の共同訓練を例に挙げ、「地域や同盟国へのわれわれのコミットメント(責任ある関与)を示すものだ」と強調した。