漫画家の松本零士さん死去、85歳 「銀河鉄道999」「ヤマト」
2023年02月20日14時45分
「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」など壮大なスケールのSF作品で知られる漫画家の松本零士(まつもと・れいじ、本名晟=あきら)さんが13日午前11時、急性心不全のため東京都内の病院で死去した。85歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主は妻で漫画家の牧美也子(まき・みやこ)さん。後日お別れの会を開く予定。
【写真特集】漫画家・松本零士さん 「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」
福岡県久留米市生まれ。16歳で投稿した「蜜蜂の冒険」が「漫画少年」新人王に選ばれデビュー。高校卒業後に上京し、漫画家生活を始めた。
1972年、4畳半の下宿を舞台に若者の青春群像を描いた「男おいどん」で講談社出版文化賞を受賞。74年からテレビ放送され大ヒットした「宇宙戦艦ヤマト」の制作に深く関わり、アニメブームのきっかけを作った。78年には、鉄郎少年と謎の美女メーテルの冒険を描いた「銀河鉄道999」と第2次世界大戦を扱った「戦場まんがシリーズ」で小学館漫画賞を受けた。
郡山市ふれあい科学館(福島県)などで名誉館長を歴任し、子どもたちに宇宙の魅力を伝えた。2001年に紫綬褒章、10年に旭日小綬章、12年にはフランス芸術文化勲章シュバリエを受章。
19年に訪問先のイタリアで倒れ救急搬送されたが、帰国後に回復。東映によると、最近体調を崩し、年齢を考慮して入院していたという。