列車立ち往生で報告書 社長らが報酬返上―JR西
2023年02月17日20時56分
大雪の影響によりJR東海道線などで1月、列車が駅間に立ち往生し、乗客が最大10時間にわたって車内に閉じ込められた問題で、JR西日本は17日、再発防止策などを盛り込んだ報告書を国土交通省近畿運輸局に提出した。列車の進路を切り替えるポイントにある融雪器の作動基準を「0度以下かつ降雪等が見込まれる場合」に見直すなどした。
1月の大雪では予想降雪量が作動基準(10センチ)に達していなかったことから融雪器を動かさず、複数箇所でポイントが凍結した。報告書では「車内でお待ちいただくリスクの見積もりが甘く、降車の判断が大幅に遅れた」と対応の不備も認めた。
報告書を受け取った近畿運輸局の原沢正則鉄道部長は「再発防止策にしっかり取り組んでほしい」と求めた。
JR西で安全統括管理者を務める中村圭二郎副社長は、提出後に記者会見して改めて謝罪。長谷川一明社長ら3人が役員報酬を5割返上(1カ月)すると明らかにした。