2023年、J1戦力分析(6)・完 横浜M、C大阪、柏
2023年02月16日09時12分
◇守備再構築がカギ
【横浜M】序盤は我慢の時間が続くかもしれない。昨季の最優秀選手に輝いた岩田がセルティックへ渡り、2月に入るとGK高丘が海外移籍を前提に離脱し、「このタイミングというのは残念」とマスカット監督。昨季、最少タイ35失点に抑えた守備陣は、要の2人を欠いた上にけが人も多い。短い時間で安定した守備を再構築できるかはポイントだ。
GKはオビを実戦で育てていくか、あるいは戦術を熟知するかつての正GK飯倉を起用する選択肢もある。攻撃陣では仲川やレオセアラが抜けたが、それでもタレントはそろう。J2長崎から加入のFW植中は成長著しい。宮市の復帰も待たれる。
◇攻撃陣を補強
【C大阪】昨季は攻守のバランスが改善し、5位に入った。攻撃陣を手厚く補強し、目標のリーグ戦3位以上を実現しうる陣容となった。
横浜Mから2年連続2桁得点のレオセアラを獲得。2018年以降、10得点を超える選手がいないチームで、待望の得点源として期待される。目玉は元日本代表の香川の復帰。12年半ぶりのJリーグでどれだけ活躍できるか。J2で結果を残した藤尾は期限付き移籍から戻り、正確なクロスが武器のクルークスも加入。
最終ラインには新戦力はいない。マテイヨニッチらがいるセンターバックは充実しているが、左サイドバックの層が薄いのは気掛かり。
◇守備立て直し図る
【柏】昨季は終盤10試合で未勝利のまま失速した。3バックが基本布陣だったが、4バックを取り入れ、キャンプから試行錯誤をしている。
守備陣が早い時間帯に崩れたことも昨季終盤の苦戦の一因。上島、大南、高橋が抜けて不安が残る。清水で主力だった立田と片山の加入が、安定感をもたらせるかがカギになる。
中盤は補強で層が厚くなった。高嶺は展開力が売りで、ボランチで欠かせない存在になるか。新戦力の仙頭、山田も期待ができる。昨季チーム最多の8得点を挙げた21歳のFW細谷はパリ五輪世代。昨季の倍以上の得点を目標に掲げる。