ジョブ型雇用、学び直し促進 構造的賃上げへ議論―新資本主義会議
2023年02月15日20時57分
政府は15日、首相官邸で「新しい資本主義実現会議」(議長・岸田文雄首相)を開いた。政権が目指す構造的な賃上げを議論。職務内容を明確に定めて成果で処遇する「ジョブ型雇用」への移行や、賃金の高い仕事に就くための能力を身に付けるリスキリング(学び直し)の強化について意見を交わした。
迫られる「学び直し」 政府が旗振り、浸透には課題【けいざい百景】
岸田首相はあいさつで、「賃上げは新しい資本主義の最重要課題だ。同じ職務であるにもかかわらず日本企業と海外企業の間に存在する賃金格差の解消を目指す」と強調した。
会議では、日本と他の先進国との間で専門的な職務の賃金に大きな格差があることが示された。IT分野では日本に比べ、米国が約1.6倍、ドイツは約1.5倍の水準という。政府は、日本企業が優秀な人材を確保するには年功序列で賃金が上がる制度では対応が難しいと分析。ジョブ型雇用を導入しやすくするため、参考事例などの提示を検討する。