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枝野氏「安全神話に戻った」 約2年ぶり質問、原発回帰を追及―衆院予算委

2023年02月16日07時09分

衆院予算委員会で質問する立憲民主党の枝野幸男前代表=15日午前、国会内

衆院予算委員会で質問する立憲民主党の枝野幸男前代表=15日午前、国会内

  • 衆院予算委員会で答弁する岸田文雄首相=15日午後、国会内

 「安全神話に戻ってしまった」。立憲民主党の枝野幸男前代表は15日、約1年9カ月ぶりに衆院予算委員会で質問に立ち、原発を「最大限活用」する新たな政府方針を徹底追及した。旧民主党政権時代、官房長官として東京電力福島第1原発事故の対応に追われた経験から、岸田文雄首相に「原発回帰」の撤回を訴えた。

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 枝野氏は冒頭、「間もなく東日本大震災と東電事故から12年。二度と同じことをしてはいけないとの固い決意の下に質問する」と宣言。政府が決めた原発の運転期間延長について「原発は時間がたてばもろくなる。新しい科学的知見があったのか」と判断の根拠をただした。
 首相は「新たな技術的知見の存在を踏まえて改正するものではない。エネルギー需給の逼迫(ひっぱく)への対応という観点から議論している」と説明。枝野氏が「安全性より利用を優先した」と批判すると、首相は「指摘は当たらない。世界最高水準の安全基準を適用していく」と反論した。
 枝野氏は、首相が「わが国は再生可能エネルギー適地が限られている」と指摘したことも取り上げ、「どういう根拠か」と質問。「国土の7割が森林で、海底地形が急峻(きゅうしゅん)だ」と主張する首相に、枝野氏は「建物の屋根、耕作放棄地の活用は全く進んでいない。適地はあまたある」と再考を迫った。
 枝野氏は「逆に原発に適した場所があるのか」と追い打ちを掛けた。首相が「地域の協力の下に立地を進めてきた」と言葉を濁すと、枝野氏は「狭い国土にたくさんの人が住む日本に適地はない」と断言。「12年前の教訓を全く無視している」とこき下ろした。

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