ロシア女性の出産、マフィア斡旋 子供の国籍取得狙い―アルゼンチン
2023年02月14日14時03分
【ブエノスアイレス・ロイター時事】南米アルゼンチンで、生まれた子供への国籍付与を目的としたロシア人女性の入国が増加している。アルゼンチンの出入国管理当局者は12日、「マフィア組織が、アルゼンチンに住みたくもない人々への旅券取得のために渡航を提案して利益を得ている」と糾弾した。
ロシア人女性のアルゼンチン渡航は、ロシアによるウクライナ侵攻後に急増。昨年だけで数千人に達した。今月には33人が一度に訪れる事例が発覚。拘束者も出るなど、当局は摘発に着手した。
アルゼンチンはロシア人のビザ(査証)無し入国を認めており、アルゼンチンで生まれた新生児には同国籍が自動付与される。当局者は「過去数カ月間でロシア市民の入国が増え、そのうち妊娠後期に入った350人に事情を聴いた」と指摘。「マフィアが大金と引き換えに、出産旅行を提供したことが分かった」と語った。