「れいわローテーション」って何? 参院議員任期を5人で交代―ニュースQ&A
2023年02月11日14時44分
れいわ新選組は同党の水道橋博士参院議員(比例代表)の辞職を受け、2028年7月までの残り任期を1年ごとに5人で回す方針だ。ただ、山本太郎代表が名付けた「れいわローテーション」には、与野党から批判や疑問の声が出ている。
れいわ、水道橋博士氏が議員辞職 残り任期「比例順5人で交代」
―ローテーションの狙いは。
参院の比例代表は、辞職などで欠員が出た場合、その党の比例名簿に沿って次点の候補者が繰り上がる仕組みだ。今回、次点の大島九州男氏が繰り上げ当選した。ローテーションについて、山本氏は「比例に投票していただいた全ての方々(の期待)に応える」と説明する。
―どう交代するのか。
大島氏が1年後に辞職を選択。比例名簿順に「繰り上げ当選」を繰り返す。大島氏も了承しているという。
―各党の反応は。
憲法46条は参院議員の任期を6年と定めている。自民党幹部は「憲法の趣旨に合致しない対応だ」と批判する。
参院比例代表は非拘束名簿式が採用され、有権者は政党名や候補者名を記入して投票。各党の議席は得票合計に基づき配分され、候補者の得票順で当選者が決まる。政党の判断で議員を交代させるれいわローテーションには、「有権者の思いに沿ったものなのか」(立憲民主党幹部)との指摘もある。
―れいわ側の反論は?
山本氏は、憲法には一人の議員が任期6年を務めるとは書いていないと主張。「多様性をもって政府を追及していくことが一番民意にかなう」などと、正当性を強調する。
―参院の対応は。
参院は選挙制度を巡り与野党各会派でつくる参院改革協議会を設置している。自民党の世耕弘成参院幹事長は各会派が求めれば議題とする可能性に言及する。ただ、与野党からは「れいわローテーションは法的には問題ない」(立民参院幹部)との声も漏れている。