米、重要鉱物の調達網構築へ 日英欧と連携、中国に対抗
2023年02月11日12時06分
【ワシントン時事】米ブルームバーグ通信は10日、バイデン米政権が電気自動車(EV)やハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)など重要鉱物資源のサプライチェーン(調達・供給網)を構築するため、日本や英国、欧州連合(EU)との貿易協定締結を視野に入れていると報じた。鉱物資源の「脱中国依存」を図る狙いだ。
米、中国の「経済的威圧」に対抗 新たに省庁間組織―日本など同盟国と連携
多くの重要鉱物で世界最大規模の生産を誇る中国が資源を相手国に対する威圧の武器に使えば、調達・供給網が途絶する恐れがある。このため、経済安全保障を重視する米政権は、価値観を共有する先進7カ国(G7)やEUといった同盟国や友好国だけで安定調達できる枠組みをつくりたい考えだ。
新たな枠組みは主にレアアースやリチウム、コバルトの生産、採掘、加工、再利用で協力する。米政権は最近、これら重要鉱物の確保に向けた国際会議を開催。日英EUだけでなく、オーストラリアや韓国、アフリカ諸国なども参加した。