慰安婦団体の前トップに罰金刑 尹美香被告、寄付を横領―韓国
2023年02月10日18時32分
【ソウル時事】韓国のソウル西部地裁は10日、元慰安婦支援団体の寄付金横領の罪などに問われた前理事長の尹美香被告に罰金1500万ウォン(約150万円)の判決を言い渡した。検察は懲役5年を求刑していた。慰安婦運動を主導してきた尹被告の不正を一部だが認めた判決となった。
尹被告は2020年まで「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の理事長だった。判決は、尹被告が、計約1700万ウォン(約170万円)に上る団体の資金を横領したと認定。「市民の期待を裏切り、団体の韓国社会で持つ意味と影響力を考えると罪は軽くない」と非難した。
ただ、判決は、検察が起訴した補助金不正受給や詐欺など七つの罪は「証明が不十分」と退けた。尹被告は判決後「検察の無理な起訴のうち大多数が無罪になった」と強調し、控訴する意向を表明した。正義連は声明で、事実上の無罪判決だと歓迎した。