父殺害、元医師に懲役13年 ALS事件の被告―京都地裁
2023年02月07日18時44分
2011年、父親を殺害したとして殺人罪に問われた元医師山本直樹被告(45)の裁判員裁判の判決が7日、京都地裁であり、川上宏裁判長は懲役13年(求刑懲役20年)を言い渡した。
川上裁判長は、被告が「医師の経験を基に他殺と疑われない計画を練り上げ、完遂に不可欠な役割を主体的に果たした」と指摘。父の介助や入院費負担など「これまでの苦労に鑑みれば同情の余地がある」としながらも、「安易に命を奪うことを決めた意思決定は強い非難に値する」と結論付けた。
判決によると、被告は11年3月、母の淳子被告(78)や医師大久保愉一被告(44)と共謀し、東京都内のアパートの一室などで父の靖さん=当時(77)=を何らかの方法で殺害した。
山本被告は難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者=同(51)=の依頼を受け、薬物を投与して殺害したほか、別の難病患者の診断書を偽造したとして、大久保被告と共に嘱託殺人と有印公文書偽造の罪でも起訴された。