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魚が写真見て自己認識 実験で実証―大阪公立大

2023年02月07日13時31分

ホンソメワケベラ。自分の写真を見て自分と認識できることが実験で実証された(大阪公立大提供)

ホンソメワケベラ。自分の写真を見て自分と認識できることが実験で実証された(大阪公立大提供)

 小柄な魚のホンソメワケベラ(ベラ科)は鏡に映る姿だけでなく、写真を見ても自分だと認識できることが実験で分かったと、大阪公立大大学院理学研究科の幸田正典特任教授らが6日発表した。論文は米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。

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 ホンソメワケベラは岩礁やサンゴ礁に生息し、他の魚に付着した寄生虫を食べる「掃除魚」として知られる。自らの体に寄生虫が付いた場合、砂や石に体をこすりつけて落とそうとするため、研究チームはこの行動を実験に利用した。
 ホンソメワケベラの喉に寄生虫のように見えるマークを付けて水槽に入れると、鏡に自分の姿が映った時だけ、砂で寄生虫をこすり落とそうとする。研究チームは鏡に映った自分の姿を認識していると解釈して2019年に発表したが、今回は鏡を自分の写真に変えて実験した。
 喉に寄生虫のようなマークが付いた自分の写真を見せられたホンソメワケベラは、8匹中6匹が自分の喉を砂にこすりつけた。自分か仲間の個体かは顔の模様の違いで識別しており、マークがある仲間の写真や、マークがない自分の写真を見ても、自分の喉を砂にこすりつける行動は取らなかった。

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