詐取金、交際相手が比に運搬 1回数千万円、年7回渡航も―全国連続強盗事件・警視庁
2023年02月02日00時33分
全国で相次ぐ強盗事件の指示役とみられ、特殊詐欺グループ幹部だった渡辺優樹容疑者(38)が、日本国内でメンバーがだまし取った金を交際相手に回収させ、滞在先のフィリピンまで現金で運ばせていたことが1日、捜査関係者への取材や裁判資料などで分かった。
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警視庁は、フィリピンで拘束中の渡辺容疑者らグループ幹部の4人について窃盗容疑で逮捕状を取得し、身柄の引き渡しを求めている。
裁判資料などによると、現金を運んでいたのは当時渡辺容疑者の交際相手だった女(32)。2019年に少なくとも7回フィリピンに渡航し、1回数千万円の現金を同国に持ち込んでいた。
同年3月にマニラを訪れた際、知人から紹介された渡辺容疑者と交際するようになり、グループに合流。追跡されにくい通信アプリ「テレグラム」を使って日本国内にいるメンバーと連絡を取り、グループがだまし取った金を集金していた。
グループは18年11月~20年6月、計約35億円を詐取したとみられている。
女は19年11月、岐阜県の80代女性からキャッシュカード3枚を盗んだとして、大阪府警などに窃盗容疑で逮捕された。20年10月に懲役4年6月の実刑判決を言い渡され、確定した。