23歳男、強盗未遂認める 「ルフィ」指示、岩国の事件―山口地裁
2023年01月31日13時03分
山口県岩国市の民家で昨年11月、金品を奪おうとしたとして強盗未遂などの罪に問われた無職上野晴生被告(23)の初公判が31日、山口地裁(山田雅秋裁判官)であり、被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。事件は全国で相次ぐ広域強盗事件の一つで、「ルフィ」を名乗る人物が指示したとされる。
「ルフィ」名乗る人物、複数か 岡山の特殊詐欺事件でも指示―全国連続強盗との関連捜査
事件では、上野被告を含む5人が起訴された。起訴状などによると、5人は共謀の上、昨年11月7日未明、岩国市内の会社役員の男性宅の窓から侵入し、男性の家族をカッターナイフで脅し、腕を結束バンドで縛るなどして金品を奪おうとしたとされる。上野被告は運転手役で、事件時は車内で見張りをしていた。
検察側は冒頭陳述で、上野被告は昨年10月末ごろ、SNSで「即金5万円」と記載された求人に関する投稿を見つけると、引っ越し費用などの金欲しさから応募したと指摘。運転役の報酬として30万円を提示されたとした。
被告の弁護人によると、被告は特殊詐欺の「受け子」を打診されて応じると、西武新宿線久米川駅(東京都)に呼び出され、「ルフィ」と会った。30代から40代の中肉中背の男で、被告はアクセントなどから関西地方出身と感じたという。その後は通信アプリ「テレグラム」でルフィから指示を受けていた。被告は岡山県総社市での特殊詐欺事件で「受け子」をしたとして窃盗罪にも問われた。