防衛増税、国民理解必要 議事録全文を公表―有識者会議
2023年01月25日18時07分
政府の「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」(座長・佐々江賢一郎元駐米大使)は25日までに、発言者を明示した議事録全文を公表した。有識者からは、岸田文雄首相自らが防衛費増額に伴う増税の必要性を説明し、国民の理解を得るべきだとする意見が多数だった。
政府は昨年9~11月、有識者会議を4回開催。反撃能力(敵基地攻撃能力)保有は「不可欠」とする報告書をまとめ、改定された国家安全保障戦略などに反映された。ただ、既に公表されている議事録要旨では、首相と閣僚以外の発言者は非公表だった。
議事録によると、第2回会合で元防衛事務次官の黒江哲郎氏は増税に関し、「(政府は)率直に国民に説明し、理解を求めることが必要だ」と指摘。第4回会合でも、三井住友フィナンシャルグループの国部毅会長が「首相自らの言葉で国民の理解を得るよう努めてほしい」と訴えた。