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従来ワクチンでもオミクロン対応 2回で免疫細胞、3回で抗体生産―大阪大

2023年01月21日14時29分

新型コロナウイルスのワクチンが入った容器(上)と注射器

新型コロナウイルスのワクチンが入った容器(上)と注射器

 大阪大免疫学フロンティア研究センターの研究グループは21日までに、従来株対応の新型コロナウイルスワクチンでも2回接種することで、オミクロン株を認識する免疫細胞ができ始めることが判明したと発表した。3回目を接種すれば免疫細胞が活性化し、オミクロン株の中和抗体を作り出すという。研究成果は米科学誌に掲載された。

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 従来株対応のワクチンでも3回接種すると、感染予防の効果が出ることは既に知られている。ただ、これまでは因果関係が不明だった。
 研究では、従来株対応のワクチン接種者35人から血液を採取し、免疫細胞の一種で抗体を作り出す「記憶B細胞」を一つずつ解析。2回目のワクチン接種から約9カ月後の検体は1~3週間後の検体と比べ、オミクロン株に対応する型のB細胞の割合が増え、従来型の株と両方に反応できるようになった。
 解析結果の原因を調べるため、マウスによる実験を行うと、2回目までのワクチン接種でできた抗体が、オミクロン株対応型のB細胞を徐々に増やした可能性があることも分かった。
 同センターの黒崎知博特任教授は、複数回のワクチン接種について「作られた抗体がB細胞の活性化に与える影響を考えないといけないが、今回は良い影響を与えたと言える」と話している。

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