台湾行政院長が辞意表明 地方選大敗で政権立て直し
2023年01月19日21時26分
【台北時事】台湾の蘇貞昌行政院長(首相)は19日、蔡英文総統に辞任を申し出たと自身のフェイスブックで明らかにした。「早期に新首相を任命するよう求めた」と述べ、内閣を総辞職する考えを示した。
総統府の発表によると、蔡総統は蘇氏に「困難に直面するたび、国の安定を支える重要な力だった」と感謝を伝えた。新内閣は20~29日の春節(旧正月)休暇後の早い時期に発足する見通し。
昨年11月の統一地方選で与党・民進党が大敗して以降、党と内閣の支持率はいずれも大幅に低下。蔡氏が兼務していた党主席(党首)を引責辞任しても混乱は収まらず、蔡氏の指名で4年にわたり政権を支える蘇氏へ辞任を求める声が党内からも噴出していた。蘇氏はフェイスブックで「蔡総統が新たな局面を展開するため」と辞任の意図を説明した。
18日には民進党の新党首に頼清徳副総統が就任。政府・与党は内閣も刷新し、来年1月に迫る総統選へ向けて支持を回復したい考えだ。