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金正恩氏「私を殺そうとした」 18年訪朝時、前米国務長官に冗談

2023年01月18日20時31分

平壌で握手するポンペオ米中央情報局(CIA)長官(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(肩書はいずれも当時)=米政府が2018年4月公表(AFP時事)

平壌で握手するポンペオ米中央情報局(CIA)長官(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(肩書はいずれも当時)=米政府が2018年4月公表(AFP時事)

 【ワシントン時事】ポンペオ前米国務長官が24日に出版する回顧録で、2018年に極秘訪朝し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(当時は党委員長)と会談した際、正恩氏が「私を殺そうとしていたことは知っている」と冗談を言っていたと明らかにする。FOXニュース(電子版)が17日、報じた。

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 FOXによると、ポンペオ氏は回顧録で、正恩氏を「小柄で汗かきの悪人」「大量殺人者」と表現し、会談では「あらん限りの愛嬌(あいきょう)で場を和ませようとしていた」と振り返った。
 ただ、ポンペオ氏は事前にあいさつの準備はしたものの「暗殺に関する冗談」は想定しておらず、「まだ殺そうとしていますよ」と切り返した。直後の写真撮影で、正恩氏が笑顔を浮かべていたことから、ポンペオ氏は「私が冗談を言っていると確信していたようだった」と説明している。
 当時、ポンペオ氏は中央情報局(CIA)長官として訪朝し、18年6月にシンガポールで行われたトランプ大統領(当時)と正恩氏との初の首脳会談の開催に向け、地ならしを行っていた。
 CIAによる外国指導者の暗殺は大統領令で禁じられている。米韓両軍は有事の際に北朝鮮指導部の排除を目的とする「斬首作戦」を用意しているとされるが、正恩氏はこうした作戦などを念頭に冗談を飛ばしたとみられる。
 ポンペオ氏は24年の次期米大統領選出馬を目指しているとされ、回顧録の出版も出馬への布石との見方が出ている。

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