マンション耐震化支援で新制度 東京都、23年度予算案に計上―小池知事
2023年01月06日07時19分
東京都は2023年度、脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されるマンションの耐震改修費用を補助する制度を創設する。1階部分が柱のみの吹き抜けになっている「ピロティ構造」の建物が対象で、同年度当初予算案に関連経費を計上する。小池百合子知事が5日、時事通信のインタビューで明らかにした。
月5000円給付、所得制限なし 「切れ目なく子育てサポート」―小池都知事インタビュー
小池氏は同構造について「マンションのウイークポイント。命を守るための取り組みとして支援する」と表明した。
ピロティは2階以上に居室を設け、1階部分のスペースを駐車場などに活用する構造。阪神大震災や熊本地震では、居室を支える柱部分が倒れるなどの被害が多く発生した。
都は、建て替えや大規模改修を通じて、25年度末までに耐震性が不十分なマンションを「おおむね解消する」目標を掲げているが、住民の合意形成に時間がかかり、スムーズに進まないケースもある。このため、ピロティの改修に特化した制度を設け、倒壊による被害の防止を急ぐ。
小池氏は「(23年は)関東大震災から100年。100年先も都民が安心できる持続可能な首都東京をつくっていきたい」と述べた。