「国を破壊」と大統領批判 ノーベル平和賞の医師―コンゴ
2022年12月27日13時31分
【ブカブ(コンゴ)AFP時事】2018年のノーベル平和賞を受賞したコンゴ(旧ザイール)の医師デニ・ムクウェゲ氏は26日、東部の治安情勢に絡み「国を破壊する」とチセケディ大統領を強く非難する声明を出した。「安全保障を外国軍、しかもこの国を裏から不安定化させている国の軍に委ねようとしている」と訴えた。
コンゴ軍だけでは東部の武装勢力を掃討できないと判断したチセケディ氏は周辺6カ国と構成する「東アフリカ共同体(EAC)」に平和維持部隊派遣を要請した。しかし、EACには東部の武装勢力を裏で操ると非難されるルワンダやウガンダも加盟している。
ムクウェゲ氏は長年、武装勢力による性被害に遭った女性を助ける活動を東部で続けてきた。声明は、18年の大統領選でチセケディ氏の対抗馬だった富豪マルタン・ファユル氏、カビラ前政権で首相だったオーギュスタン・マタタ・ポニョ・マポン氏と3人の連名で出された。両氏は2023年暮れの大統領選出馬を表明している。