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「最も右」の政権発足へ 和平交渉、一層不透明に―イスラエル

2022年12月23日07時10分

イスラエルのネタニヤフ元首相=11月1日、エルサレム(AFP時事)

イスラエルのネタニヤフ元首相=11月1日、エルサレム(AFP時事)

 【カイロ時事】イスラエルの右派リクード党首のネタニヤフ元首相は21日、連立政権の樹立を発表した。宗教政党のほか、対パレスチナ強硬路線を掲げる極右政党が加わる「史上最も右寄り」(地元メディア)の政権が発足する見通しで、イスラエルとパレスチナの和平交渉再開は一層不透明になるとみられている。

ネタニヤフ氏、連立合意 「最も右寄り」の政権発足へ―イスラエル

 ネタニヤフ氏は合意期限ぎりぎりの21日夜、ヘルツォグ大統領に電話し、「全イスラエル国民のために行動する政府を樹立した」と報告。今後、国会での承認を経て新政権が発足する。昨年6月の退陣からわずか1年半でネタニヤフ氏が首相に返り咲くことになった。
 イスラエルのメディアによると、新政権では、パレスチナ国家樹立を認めず、占領地ヨルダン川西岸の併合などを訴えている極右政党の党首2人が、西岸の治安維持やユダヤ人入植地の建設などに関する権限を持つ要職に就くという。
 イスラエルの同盟国である米国の仲介で行われた和平交渉は2014年4月以降、中断されたままだ。ブリンケン米国務長官は今月4日、イスラエルの新政権について「政策で評価する」としつつ、入植地拡大や西岸併合に向けた動きなど、「2国家共存の可能性を損なうあらゆる行為に明確に反対する」と表明。新政権発足を前にくぎを刺した。
 11月1日の総選挙(国会定数120)では、32議席を獲得したリクードが第1党となり、極右の政党連合と宗教政党を合わせて過半数に当たる計64議席を確保した。

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