陸自性被害「根絶を」 懲戒処分受け五ノ井さん
2022年12月19日17時12分
陸上自衛隊の性被害問題で、被害を実名告発した元自衛官の五ノ井里奈さん(23)が19日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。陸自の懲戒処分について「世間が注目したから重くしたと思われないよう、今後も厳正に罰してほしい。私の訴えで組織が変わると信じている」と述べ、ハラスメントの根絶を求めた。
五ノ井さんは昨年8月、勤務した郡山駐屯地で先輩隊員に押し倒され下半身を押しつけられるなど、在職中に複数の性被害を受けた。陸自は15日、加害者の隊員5人を免職とし、ずさんな調査で適切に対応しなかった中隊長を停職とするなどの懲戒処分を発表した。
五ノ井さんは会見で、「部隊ではセクハラがコミュニケーションかのように感覚がまひしていた。処分は当然だ」とした上で「行為を見ていながら、当初調査で証言もしなかった周りの隊員に処分がないのは甘い」と指摘した。