山王塚古墳、国史跡に 国内最大の上円下方墳―文化審
2022年12月16日17時18分
文化審議会(佐藤信会長)は16日、国内最大の上円下方墳の山王塚古墳(埼玉県川越市)など7件を新たに史跡に指定するよう、文部科学相に答申した。清水氏庭園(岡山県笠岡市)など2件の登録記念物への新登録と、緒方川と緒方盆地の農村景観(大分県豊後大野市)の重要文化的景観への新選定も求めた。官報告示後、史跡と名勝、天然記念物は3353件、登録記念物は130件、重要文化的景観は72件になる。
上円下方墳は方形の下段に円形の上段を載せた形状の古墳で、山王塚古墳は周溝を含めた規模が一辺約90メートルある。国内で発掘調査により確認されている上円下方墳6基の中で最も大きい。7世紀の築造とみられ、大型古墳築造の終わりを考える上でも重要という。
文化審の答申内容は次の通り。
【史跡】鍋倉城跡(岩手県遠野市)▽旧東田川郡役所及び郡会議事堂(山形県鶴岡市)▽烏山城跡(栃木県那須烏山市)▽山王塚古墳(埼玉県川越市)▽南比企窯跡(埼玉県鳩山町)▽佐伯城跡(大分県佐伯市)▽奄美大島要塞跡(鹿児島県瀬戸内町)
【登録記念物】清水氏庭園(岡山県笠岡市)▽黒ケ浜及びビシャゴ岩(大分市)
【重要文化的景観】緒方川と緒方盆地の農村景観(大分県豊後大野市)。