自民、現職10人落選も勢力維持へ 「想定内」と安堵、野党振るわず―茨城県議選
2022年12月13日07時09分
11日投開票された茨城県議選(定数62)で自民党は現職10人が落選し、議席数は改選前から9減の35となった。ただ、同党は保守系新人らが現職と争った結果の「世代交代」と受け止めており、会派入りが見込まれる無所属当選者を加えれば、改選前勢力をほぼ維持できるとみる。自民の得票率は46.02%で、2018年の前回選挙の41.32%を上回った。
同党の森山裕選対委員長は12日、記者団に対し「前回と比べても、さほど大きな変化はなかった。選挙後、自民党県議団に参加してくださる方がたくさんいるので、現有議席はしっかり確保できるのではないか」と語った。
来年4月の統一地方選の前哨戦と位置付けられた同県議選は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題などで岸田内閣の支持率が低迷する中、保守地盤が固い茨城で自民候補への影響が注目された。党内では「想定内の結果」と安堵(あんど)の声が広がる。
公明党は党幹部が繰り返し遊説に入り、候補4人全員が当選を果たした。ただ、得票率は前回の7.51%から4.88%に減らした。
国民民主党は現職3人が全員当選。日立労組が日立市などで集票力を発揮した。立憲民主党は擁立した3人のうち2人当選にとどまり、共産党は1減の1議席。
日本維新の会は、失言で更迭された葉梨康弘前法相(衆院茨城3区)の地元・牛久市選挙区(定数2)で議席1を獲得した。同県議選で維新が議席を得るのは初めて。吉村洋文共同代表(大阪府知事)は記者団に、統一地方選に関し「地域での地道な活動を全国的に展開していけば戦える」と自信を示した。