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芸名訴訟、愛内里菜さん勝訴 契約条項「公序良俗に反し無効」―東京地裁

2022年12月08日15時30分

東京地裁=東京都千代田区(AFP時事)

東京地裁=東京都千代田区(AFP時事)

 歌手の愛内里菜さんに対し、芸能事務所ギザアーティストが芸名の使用差し止めを求めた訴訟の判決で、東京地裁の飛沢知行裁判長は8日、許可なく芸名の使用を禁じるなどした契約について「社会的相当性を欠いて公序良俗に反し、無効」と判断し、請求を棄却した。

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 判決によると、愛内さんと事務所は1999年、専属契約を結び、事務所は契約書で「著作権など全ての権利は制限なく事務所に帰属する」「芸名を契約終了後も承諾なしに使用してはならない」などとした。愛内さんは活動休止を経て別の芸名で再開したが、2021年に承諾を得ないまま元の芸名で活動すると公表し、事務所が訴えていた。
 飛沢裁判長は判決で「芸名の顧客吸引力は愛内さんの芸能活動の結果生じたにもかかわらず、契約内容は活動を実質制約し、自由な移籍や独立を萎縮させ、愛内さんが被る不利益は大きい」と指摘。その上で「投下資本の回収との目的を考慮しても適切な代替措置もなく、合理的範囲を超えて制約するもので、無効」と結論付けた。
 愛内さんは「胸を張って、愛内里菜として堂々と活動できることを大変うれしく思います。応援してくださる方々あっての愛内里菜です。感謝の思いを込めて活動できるよう精進していきたい」とコメント。事務所側は控訴すると表明した。

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