「ヌン活」、個性で勝負 紅茶のお供、肉料理も
2022年11月26日13時39分
紅茶や洋菓子でアフタヌーンティーを優雅に楽しむ「ヌン活」が多様化している。新型コロナウイルス禍で、女性を中心に人気を集めるが、健康に配慮したメニューや肉料理を提供するなど個性を競うスタイルに進化を遂げつつある。
名古屋プリンスホテルスカイタワー(名古屋市)は、健康を意識したアフタヌーンティーを12月8日までの期間限定で販売する。藤田医科大学(愛知県豊明市)の臨床栄養学の教授がメニューを監修。菓子に使う砂糖などの量を減らし、全体のカロリーを約2割抑えた。女性客からは「(食べても)罪悪感がない」との声が上がる。
ヒルトン東京(東京)では肉料理が主役だ。予約制で価格は平日で1人5300円。「男性にも楽しんでもらえる」(担当者)ように牛肉や鴨肉のグリル料理などを提供し、新たな客層を取り込みたい考え。
貿易業のファーイースト(埼玉県飯能市)が運営する一部飲食店では、中東地域の雰囲気を楽しめるアフタヌーンティーを展開。現地から輸入した食材で再現した古代の焼き菓子「メルス」や、トルコの甘い伝統菓子「バクラヴァ」も味わえ、「珍味好きにも好評」(担当者)という。
アフタヌーンティーは、比較的外出しやすい日中に「非日常」を味わえる気軽さから、新型コロナ感染の増減にかかわらず「安定して利用客がいる」(名古屋プリンスホテルスカイタワー)ことが強み。「ヌン活」が本場英国並みの文化に育つかどうか、各店の創意工夫が続きそうだ。