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ロシア軍、ヘルソン市から「撤退完了」 ウクライナ軍、国旗掲げる

2022年11月11日23時50分

ウクライナ南部ヘルソン州で、自走砲を操作するウクライナ兵=9日(EPA時事)

ウクライナ南部ヘルソン州で、自走砲を操作するウクライナ兵=9日(EPA時事)

  • 【図解】ウクライナ南部ヘルソン州

 【ワルシャワ時事】タス通信によると、ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は11日、一方的に「併合」したウクライナ南部ヘルソン州で、ドニエプル川西岸から東岸へのロシア軍撤退が同日完了したと主張した。西岸に位置する州都ヘルソン市を放棄したことになる。ソーシャルメディアに投稿された動画によれば、ウクライナ軍はヘルソン市に入り、警察署に青黄2色の国旗を掲げた。
 コナシェンコフ氏は、東岸に兵員3万人以上が移動したと発表。約5000の軍事車両・兵器の配置転換も完了し、西岸には「一つも残っていない」と述べた。ただ、これに先立ちウクライナのレズニコフ国防相はロイター通信に、ヘルソン周辺に4万人規模のロシア軍が展開しており、「撤退は容易ではなく、少なくとも1週間はかかる」との見方を表明。ウクライナ軍は慎重に前進しているもようで、西岸全域の「解放」はまだ宣言していない。
 ロシアのショイグ国防相が撤退命令を出したのは9日。そのわずか2日後の「撤退完了」宣言には、ウクライナ側が拒否する「交渉への呼び水」(ロシア大統領府関係者)にしたい思惑があるとみられる。プーチン政権の「柔軟姿勢」を一連の国際会議前に示す情報戦の側面もありそうだ。

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