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「盗品の出自隠す」 米富豪の古代遺物展示に批判―ギリシャ

2022年11月05日17時12分

アテネのキクラデス博物館に展示された古代ギリシャの遺物(ギリシャ文化省が3日提供)(AFP時事)

アテネのキクラデス博物館に展示された古代ギリシャの遺物(ギリシャ文化省が3日提供)(AFP時事)

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 【アテネAFP時事】ギリシャのキクラデス博物館で11月に入り、米富豪レオナード・スターン氏が収集した古代ギリシャの遺物の展示が、来年10月31日までの日程で始まった。米側との合意に基づき「里帰り」した15点が展示されている。しかし、ギリシャ国内ではこの合意に対し、違法に持ち去られた物の「出自を隠すものだ」と批判の声が上がっている。

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 スターン氏のコレクションは全体で161点。合意では、ニューヨークのメトロポリタン美術館で約10年間展示された後、一部がギリシャに戻される。合意はギリシャ文化省が仲介し、今年9月にギリシャ国会で承認された。
 有力野党の急進左派連合は、コレクションが違法に持ち去られたものだと反発。ギリシャの考古学協会も、スターン氏が「密輸された遺物の受取人だったことは証明されている」と主張した。
 ギリシャ政府は、遺物の出自が違法だと完全に証明するのは難しく、法的手段に訴えてもコレクションの一部すら戻ってくる可能性は低いと説明。メンドニ文化・スポーツ相は9月の議会で「161点全部について(違法の)証拠を見つけるのは不可能だ」と合意に理解を求めた。

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