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北朝鮮がICBM発射か 飛行失敗推定、日本通過せず―短距離5発も、Jアラートで避難発令

2022年11月04日01時04分

3日、ソウルで、北朝鮮のミサイル発射を伝えるニュースの画面(AFP時事)

3日、ソウルで、北朝鮮のミサイル発射を伝えるニュースの画面(AFP時事)

  • 軍事パレードで披露された北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」=4月25日、平壌(朝鮮中央通信提供、AFP時事)
  • 国家安全保障会議(NSC)を終え、記者団の質問に答える岸田文雄首相=3日午前、東京・永田町
  • 【図解】北朝鮮ミサイル発射

 【ソウル時事】韓国軍によると、北朝鮮は3日午前7時40分(日本時間同)ごろ、平壌の順安付近から日本海に弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性が高いと分析している。韓国メディアによると、新型の「」で、2段目を分離後、通常飛行に失敗したとみられる。

相次ぐ発射「暴挙で許されない」 岸田首相、北朝鮮ミサイルの情報収集・分析指示

 北朝鮮は午前8時39分ごろから西部・平安南道价川付近で、短距離弾道ミサイルと推定される2発も日本海に発射した。
 北朝鮮は午後9時35~49分ごろにも南部・黄海北道谷山付近から短距離弾道ミサイル3発を日本海に発射した。
 日本政府は1発目の発射を受けて午前7時50分、全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じ、宮城、山形、新潟各県の住民を対象に建物や地下へ避難するよう警報を発令。防衛省は当初、ミサイルが「太平洋へ通過したとみられる」と発表したが、その後「日本列島を通過していない」と訂正した。首相は記者団に「決して許されない」と発射を強く非難した。被害情報はない。
 防衛省によると、3日に発射されたのは少なくとも計6発。1発は最高高度約2000キロで飛行距離は約750キロ、他の5発はそれぞれ最高高度約50~150キロで350~500キロ程度飛行した。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられる。
 韓国メディアによると、ICBMとみられるミサイルは2段目を分離後、弾頭部が推進力を失い、日本海に落下したもよう。速度はマッハ15ほどで、通常のICBMのマッハ20前後より遅かった。は3月の発射でも失敗している。
 米韓空軍は、最新鋭ステルス戦闘機など約240機を投入した大規模空中訓練「ビジラント・ストーム」を実施中。北朝鮮は、訓練を連日非難しており、ミサイル発射で強い反発を示したとみられる。
 空中訓練は当初4日までの予定だったが、米韓両軍は3日、ミサイル発射を受けて期間延長を決めた。北朝鮮の朴正天朝鮮労働党書記は3日夜、談話を発表し、延長決定を「取り返しのつかない、ものすごい失敗を犯したと気付くだろう」と非難。さらなる軍事行動を示唆した。
 北朝鮮は2日にも、短距離弾道ミサイルなど23発以上を日本海や黄海に発射した。うち1発は日本海の南北境界線に当たる北方限界線(NLL)の韓国側公海に落下。韓国軍がNLLの北朝鮮側公海に空対地ミサイル3発を発射して対抗するなど、南北間の緊張が高まっている。
 聯合ニュースによれば、北朝鮮は3日深夜以降、東岸から日本海に約80発の砲撃を行った。日米韓政府は、北朝鮮が近く核実験を強行する可能性もあるとみて警戒している。

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