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岸田首相、派閥領袖と会食続々 政権体力低下で動揺懸念

2022年11月03日07時11分

首相官邸に入る岸田文雄首相=2日午前、東京・永田町

首相官邸に入る岸田文雄首相=2日午前、東京・永田町

 首相(自民党総裁)が、党内各派の領袖(りょうしゅう)と会食を重ねている。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡る対応が後手に回り、世論の逆風で政権の体力は低下しつつある。党内の動揺が拡大することを懸念し、杯を酌み交わすことで自らの足元を固めようとしているようだ。

波紋広げる首相の“親バカ人事”【点描・永田町】

 首相は10月31日夜、二階派会長の元幹事長と、東京都内の中国料理店で約2時間懇談した。二階氏は政権と距離を置く非主流派の中心人物の一人。首相が党本部の元宿仁事務総長に仲介を依頼したという。
 2人の会食は4月以来。席上、二階氏は「二度とないチャンスだ。しっかりやってほしい」と首相を激励したという。
 首相は主流派の結束維持にも注力。10月29日には麻生派会長の副総裁と都内のステーキ店で1対1で向き合った。同6日には茂木派会長の幹事長とも夕食を共にしている。
 党関係者によると、首相の「会食攻勢」は党重鎮の助言を踏まえたものだ。周辺は「首相は酒席で発散している」と説明するが、党幹部は「首相は政権の弱体化を意識しているのだろう」と指摘。党内からは「『岸田降ろし』の声が上がらないのは、首相と派閥領袖の会食が効いているからだ」(関係者)との声も漏れる。
 首相は公明党との関係強化にも腐心する。10月28日に代表らと都内の日本料理店で会談。連立与党の結束を確認した。
 政権内からは、トップが不在となっている安倍派の幹部や、最小派閥・森山派会長の選対委員長、首相と距離を置く前首相とも会食すべきだとの声が出ている。

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