白線なくても自動走行 独自AI、30年実用化へ―ホンダ
2022年11月02日15時38分
ホンダは2日、独自の人工知能(AI)とカメラを活用し、白線がない場所でも車両が自動走行できる技術を開発したと発表した。高精度の3次元地図などを使わず、コストも抑えられるという。数人までの乗車を想定したマイクロモビリティー(移動手段)などに採用する予定。茨城県常総市で実証実験を行い、2030年ごろの実用化を目指す。
独自開発したAIは、カメラの画像情報だけで近くの交差点や歩行者、車両などを認識し、走行が可能かどうかを素早く判断する。白線のある車道以外でも自動走行するため、路地裏の自宅に呼び寄せ、目的地の駐車場で乗り捨てることもできる。買い物などに出掛ける高齢者らの移動を支援する考えだ。
また、AIが人間のように言葉や身ぶりを理解し、乗車する人と意思疎通を図る。近くまで来た車両を呼び止める際も、利用者が「あちらの自動販売機の前に止めて」と指示した場合、複数の自販機があれば「青い自販機でいいですか」などと確認を求めるという。