• ツイート
  • facebook
  • hatena-bookmark
  • コメント

現場周辺で「違法増築」 路地狭くなり被害拡大か―ソウル雑踏事故

2022年11月01日20時32分

【図解】ソウル・梨泰院の雑踏事故現場

【図解】ソウル・梨泰院の雑踏事故現場

  • ソウルの繁華街、梨泰院で雑踏事故のあった現場。右側に立つのがハミルトンホテルの建物=10月31日

 【ソウル時事】ソウルの繁華街、梨泰院で起きた雑踏事故を巡り、韓国メディアは1日、現場となった路地に近い別の路地にテラスが違法な形で増築されていたと報じた。このため路地が狭くなっており、人の流れが停滞し密集する原因となったり、事故時の避難と救助の妨げになったりした可能性がある。

群衆管理に「制度的不備」 韓国首相、雑踏事故受け外国メディアと会見

 事故は地下鉄梨泰院駅近くの大通りから入り、上り坂となる狭い路地で発生した。路地の先には、さらにT字状に別の路地が続いている。
 韓国メディアによると、このT字を右に曲がった場所に位置するハミルトンホテルの居酒屋は、路地に張り出す形で幅1メートル、長さ17メートルほどのテラスを無断で設置していた。地元行政のソウル市竜山区は昨年、テラスの増築が関連法令に違反しているとして是正を要求したが、ホテル側は放置していた。
 警察当局者は1日の記者会見で「(増築が)道路法や建築法に抵触するとみられる」と指摘した。
 一方、ホテルは事故現場側にも、路地に接する形で出入り口や鉄製の壁を設けていた。路地は最大5メートル超の幅があるが、これらが設置された部分は3.2メートルと極端に狭くなっていた。
 現行の制度は、ホテルのような大型建築物は道路との境界線から距離を設けるよう義務付けている。ただ、竜山区によると、1970年竣工(しゅんこう)と古いこのホテルは制度の適用外で、出入り口や鉄の壁の設置は違法とは言えないという。

関連記事

こんな記事も

国際用語

国際

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ