日本、大金星逃す 萎縮せずNZに大健闘―ラグビー
2022年10月29日20時36分
前半33分までに先に3トライを許して18点差。いきなりオールブラックスに攻撃力を見せつけられたが、日本はここから巻き返した。
スクラムやコンタクトプレーで力の差を感じさせる場面は少なく、フランカーのリーチは「自分たちがびびる? そんなことはなかった。80分間通して、いけるという感じだった」。萎縮せず、スピードある攻撃で前半のうちに2トライ。4点差で折り返した。
後半開始早々にトライを許し、同15分ごろには自陣深くまで攻め込まれたが、フランカーの姫野が密集でボールを奪う「ジャッカル」でピンチ脱出。直後にディアンズのトライで追い上げる。相手はロックのレタリックが危険なプレーで退場となって焦りの色も。試合終了間際に姫野がトライを奪い、ゴール成功で4点差。逆転を信じて残り時間も攻め続けた。大金星には届かなかったが、6万5000人を超える大観衆を興奮させる戦いぶりだった。
1995年のワールドカップで145失点の屈辱的な大敗を喫するなど、雲の上の存在だったニュージーランド。過去最少の7点差の敗戦は大健闘と言えるが、姫野は「そこに満足するチームじゃない。そういう文化はもうない」と語り、リーチも「いつかは勝てる。時間の問題」ときっぱり。どんな相手でも勝てる―。大きな自信を得て、イングランド、フランスとぶつかる欧州遠征に臨む。